夢のような路地裏の世界  

外国人専用マンションがポツネンとそびえ立つ、街のはずれの Binh Thanh区。
と、その横の筋は舗装すらされていなくて、外国人お断り的な雰囲気さえ出していて、独特のオーラが出ていてなんだか踏み入れられなかった。
 
結論を言うと、このエリアは、庶民のベトナム人が暮らす場所で、
そこに、多分勝手に、違和感たっぷりのマンションだけが建ってしまったということ。
 
だから、その小道を入ってみると、
夢なんじゃないかと思うくらいの、超ローカルな活気ある別世界が広がっていて、
炎天下というのを除いても、眩しくて、クラクラさえしてしまいそうだった。
 

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ごちゃごちゃした、何の店かもわからぬ店たち
道に向かって開放された床屋さんたち
路上で売られるカラフルな野菜たち お肉たち
どこからともなく聞こえる鶏の声
野良犬たち
たくさんの子どもの洗濯物たち
上半身はだかでプラッとしてる男たち
路肩で囲碁みたいなゲームをするおじさんたち
まんべんの笑みで自転車で行き来する少年少女
午後の授業に向かう、制服姿のスラッとした少年少女の傍ら、
思わず太り過ぎーって言ってしまうような栄養過多な小学生たちがチラホラ
 
明らかに、ホーチミン中心部のカフェやレストランに来ているような人々とは人種が違う
 
もうこれ以上行ったら、その世界に吸い込まれてしまって帰って来れないんじゃないかと思うような、別世界。
 
あぁ、ホーチミンが大都会で、大概の人々がハイソな暮らしをしていて、庶民の生活なんてないんじゃないかとさえ思っていたこの数日間だったけれど、
そんなのは勝手な思い込みで、そんな世界は、1区の、あの観光区域だけの世界だったんだと。
 
数十年タイムスリップしたかのような空間が、
ホーチミンの中心部からほんの5分のところにひろがっているということが、
ちょっと嬉しかった。

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