マテ茶を交わす

アルゼンチンの料理は主に牛肉とポテト

しかも肉を頼むと、厚さ3cmほど、顔サイズの肉だけがボーンと出てくる
また「アサード」という焼き肉が色々な場面で登場し、特別な日にも振る舞われる
それらの味付けは主に塩。あまり味がしないものも多く、
こんなにも「うま味」というものが恋しくなる旅は初めてかもしれない
 
それから、ピザ
特に南の方に行くと、こんなにピザ屋ばかりで成り立つのかというくらい
ピザメインのお店ばかりが軒を連ねる これもまた大味
 
友が暮らす隣国パラグアイも食の事情は変わらないらしい
アルゼンチンよりもさらに食の種類が少なく、日々、肉肉肉
生野菜はレタスだけ、週に1−2度食べられるくらいで
人々は新しい食への需要性が著しく低く
同じようなメニューを繰り返し食べる日々は
外国人にとっては食の楽しみが少なく、結構辛いらしい
 
そんな2つの国に共通する文化—
カルシウムやマグネシウム、食物繊維などが豊富な飲むサラダ
「マテ茶」を交わすこと
 
ベトナムでも意外に野菜不足になりがちだと知った時、ある人が
「“モリンガ(熱帯に自生する植物)茶”は飲むサラダと言われるほど体にいい」
と教えてくれたが、このマテ茶にもモリンガの葉が使われているらしい
スーパーに行くと、たくさんの種類の茶葉が置かれている
 
旅先で出会うアルゼンチンの人々は、ほぼ例外なくマテ茶を飲んでいた

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結構な荷物になると思われるだろうに
1.5L大の熱湯入りポット、茶葉の巨大袋、
マテ茶専用カップ(グァンボ)と金属製のフィルター付きストロー(ボンビージャ)を持参し、いつでもどこでも飲んでいる
そしてなぜか、このポットは空港の手荷物検査さえパスできるらしい

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茶葉やカップのこだわりが、その人のセンスを表すかのように、
人々のこだわりも半端なく
何種類か茶葉を持っていて「こっちの方が美味しいから試してみて」
というシーンもちらほら
 
まずカップの約6分目まで茶葉を入れ
ひたひたになるまでチビチビと熱湯を注ぐ
一人目がストローで一気にズズズっと飲む(飲み干すのがルール)
もう一度ひたひたまでお湯を入れる
二人目もズズズっと飲む… と廻し飲みを繰り返す
顔を歪めたくなるくらい結構苦かったり、割と飲みやすかったり、
マテ茶を振る舞う人の茶葉の好みでその味は異なる
 
—マテ茶を飲み交わすのは仲間の証—
 
そうして、アルゼンチンの人々は気軽にマテ茶を勧め、仲間に入れてくれる
気づくとその輪には、知らないおばあちゃんも混じっていて談笑していたりする
ついでにワインを勧めてくるおじさんもいたりする
鼻ピアスで派手なタトゥーのお兄ちゃんたちもマテ茶を飲み、
とても陽気に、その輪に入れてくれる

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このなんとも温かい習慣がとても嬉しく、旅をより心地よいものにしてくれた

 

ちなみに....

サッカーの強豪国(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ)

が強いのもマテ茶のお陰?という説も…really??

http://www.matecha-kyokai.jp/study.html