レモンゼリー
「今日はとっても簡単なゼリーと巻き寿司を作ろう」ということで買い出しへ
ヘルメットと長手袋とちょっといい香りがするマスクを借りて
約30分、後部シートのショートトリップ
「暑いよー」
「バイクの運転は簡単だよ、でもベトナムの交通は最悪だねー」
などと言いながら軽快に慎重に、
車やバイクの間を器用にすり抜ける24歳の彼女の運転に身を委ねる
街の中心部から約15分、
彼女の家の付近にもまた、突如現れる路上市場
こうして見る市場の光景は、ガーナで見た市場の光景とよく似ていた
そして彼女もまた、市場でよく目にする人々同様
“Kudamono〜♪ Kudamono〜♪”と呟きながらウロウロとバイクを走らせ、
バイクのまま、ドライブスルーで颯爽とミニレモンを1kg購入
その後家に寄り、材料やらが入ったスーパーの袋をパッと持ち出して、
「ハイっ」と後部座席の私に渡し
斜め前のおじさんのところで、30秒ほど後輪のタイヤに空気を入れて再出発
家に到着するや、まず体重計にのってひとしきりはしゃいだ後
ごく限られた調理器具を棚から探し出しては、
それらを感心するほどクリエイティブに使いこなしながら
慣れた手つきで手際よく、ゼリーづくりが進められていった
さくらんぼサイズのレモン (Tac)は、一見ミニみかんだけれどかなり酸っぱい
味見しながら「“chua”ってスッペー?」と聞くので
「すっぱい」の方がいいよと言っても、
その後も何度もスッペースッペーと繰り返していた
この果汁100%の濃厚レモン汁にレモンスライスを入れ、
水、インドネシア産のゼリーパウダーとともに火にかけ、
星形容器やジプロックの底に少し入れたら冷凍庫で数10分固める
その間、実は彼女たちが買ってきていた10個ものプリンを(3人なのに)、
なぜか次々と皿に溢れんばかりにあけながら
スプーンの背を使った決まったやり方があることを教えてくれた
そのプリンのうち3個は、後に牛乳ゼリーの中に放り込まれ(斬新!)
残りの7個は、結局そのまま食べることに…
(ベトナムのプリン(Bánh flan)は、本当に濃厚で美味しい)
その後、同じゼリーパウダー、水、袋牛乳、砂糖大さじ山盛り10杯で
メインの牛乳ゼリーを作り、先ほどの容器に流し入れて二層にし
プリンの他に、ナチュラルチーズも時折入れて、冷凍庫へ
数10分後、完成
「本当はもっと甘いよ」と言っていたけれど、
砂糖10杯とは思えないほんのり甘い牛乳ゼリーと
レモンの目が覚めるような酸っぱさが絶妙なレモンゼリー はクセになる
繊細で器用だけれど、一方でなんだか大胆で気前いい彼女たちの手さばきが
とても新鮮だった